海外生命保険の4つのリスク=デメリットを解説

海外生命保険(オフショア生命保険)のメリットばかりをお伝えしても意味がありませんので、海外生命保険で資産運用を行う際のデメリットとなるリスクについて説明させていただきます。
海外生命保険で資産運用を行う場合、主に4つのリスクが考えられます。
- 保険会社の倒産リスク
- 保険契約の継続リスク
- 地政学リスク
- 為替変動リスク
海外生命保険の4つのリスクや対処法について、それぞれ解説して行きます。
海外生命保険会社の倒産リスク

保険会社に大切なお金を預けて資産運用をするわけですから、保険会社が倒産してしまっては元も子もありません。
過去に日本で倒産した保険会社の事例としては、1997年4月に日産生命、2008年10月に大和生命が倒産しています。
ただ保険会社が倒産しても預けたお金が0になることはほとんど無く、他の保険会社が受け皿となる(買収や合併が行われる)ことで、保険契約自体はそのまま引き継がれる場合が多いです。
しかし、契約の保障内容や予定利率が大幅に引き下げられる改悪が行われる場合がほとんどです。
よって、倒産しない基盤のしっかりした保険会社を選んで資産運用することが重要と言えます!
保険会社の倒産リスクが低く、資産運用先として適格な会社かどうかを判断するために、下記3つの基準をクリアーしている保険会社を選ぶことをおすすめします。
- 会社の歴史が長い
- ソルベンシー・マージン比率が250%以上
- 格付け機構(S&P・Moody’s・AMベストなど)から格付けを取得
ソルベンシー・マージン比率とは、保険会社がリスクに対して支払余力がどの程度あるのかを判断する指標のことです。
香港の場合は、生命保険会社は最低150%以上維持することが条件で、香港保険監督局(Insurance Authority)が厳しく監視しています。
日本の場合は、200%を下回ると金融庁から是正措置が行われることになっています。
保険契約の継続リスク

保険契約の継続リスクに関しては、保険会社うんぬんではなく主に契約者の都合によるリスクと言えます。
- 契約の途中で保険料の支払いが困難になった
- 急にお金が必要になった
減給、リストラ、事業の経営不振、倒産、収入減、身内の借金発覚、大きな買い物など、理由は様々だと思いますが、契約の継続リスクも考えておく必要があります。
海外生命保険は、途中で支払いを一時停止したり、一部を引き出したり、一部解約をして引出しをしながら継続できる商品もあります。
保険契約の継続リスクを無くすために、契約前に支払の一時停止や一部引き出しが可能な商品かを確認されると良いと思います。
満期や解約返戻金などの数字ばかりに目を奪われずに、支払い余力にマージンを取った払込期間と満期の設定をされることをおすすめします。
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地政学リスク

海外生命保険を契約される日本人の方は、世界の金融センターとして名高い香港で契約される方が大半を占めていると思います。
ただ、2019年には民主化を求める大規模なデモがあり、2020年6月30日に国家安全維持法が制定されたことで香港の中国本土化が進むとの懸念が高まったことによる地政学リスクもあります。
そういった中でも、国際金融センター指数(GFCI)ランキング2022年9月版で香港は世界で4位と、かなり上位にランクインしています。ちなみに東京の順位は16位と香港と大差を開けられています。
ランク | 都市 | 前回の順位 |
---|---|---|
1 | ニューヨーク | 1 |
2 | ロンドン | 2 |
3 | シンガポール | 6 |
4 | 香港 | 3 |
5 | サンフランシスコ | 7 |
6 | 上海 | 4 |
7 | ロサンゼルス | 5 |
8 | 北京 | 8 |
9 | 深圳 | 10 |
10 | パリ | 11 |
中国政府としても外資系企業と中国本土をつなぐゲートウェイと位置づけてきた香港の役割は残しておきたいとの思惑もあると思われ、個人や企業の資産、金融機関に対する規制は行われていません。
香港は現在もマネタリーベースの2倍以上の外貨準備(米ドルで4400億ドル以上)を保有し、香港金融管理局が1米ドル=7.75香港ドル~7.85香港ドルの公定レートを保証するドルペッグ制を継続しています。
ビジネスと政治問題は別物と捉えられており、香港の国際的な金融センターとしての地位は今後も変わらないと考えられています。
香港の地政学リスクをどうしても受け入れられない方は、香港の次に日本から近いオフショアのシンガポールで銀行口座開設や金融商品の契約をされるケースが多いです。
為替変動リスク

海外生命保険は米ドルなど外貨で投資を行うため、円を外貨に換えるタイミングや外貨を円に戻すタイミングによって為替差損が生じるリスク(為替変動リスク)があります。
下記は1992年~2022年までの約30年間の米ドル/円のチャートとなります。

過去30年間の米ドル/円の為替推移を見ると、1ドル76円~150円の変動があることが確認できると思います。
特に海外生命保険や海外積立の場合、満期が20年~30年先となることが多いと思いますが、満期時の為替が現在よりも円安なのか円高なのかは、実際にその時にならないと誰にも分かりません。
2022年のような1ドル150円の円安のタイミングから海外生命保険など海外投資を開始するのは勇気のいることですが、一括払いの商品ではなく5年払いなど時間分散&ドルコスト平均法を有効に活用できる保険商品に投資することで、ある程度為替リスクを抑えることが可能です。
仮に満期時に円高だった場合、特に円の必要がないのであれば、米ドルで受取ったお金で新たに別の保険など投資商品を契約してさらに資産アップを目指すのもアリです。
また、円高の満期時に円資産が必要な場合は、一部だけ円転(円に交換)して残りは定期預金など行いながら円安になるタイミングを待つというのもアリです。
実際に私は外貨を保有している身として、2022年のような1ドル140円を超す円安のタイミングは、日本での買い物は驚くほど安くて全商品バーゲンセール状態と、本当に笑いが止まりませんでした。
この様な感じで、その時々の為替状況に応じて柔軟に対処すれば為替リスクの問題は解決できると思います。
まとめ

今回は、海外生命保険で資産運用を行う際のデメリットとなる4つのリスク(保険会社の倒産リスク・保険契約の継続リスク・地政学リスク・為替変動リスク)と、リスクの対処法について解説ました。
これから海外生命保険での資産運用をされる方、または既にされている方の参考になれば嬉しく思います。
下記で日本人が契約できる海外生命保険ランキングを紹介していますので、今回説明した海外生命保険のデメリットである4つのリスクも考慮しながら確認してみて下さい。
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